【結論】見るべきは「利回り」より「CF」「返済比率」「LTV」

表面利回りは魅力的に見える指標ですが、実は管理の品質によって収益に直結する”実質利回り”が左右されます。大家が本当にコントロールすべきなのは、手元に残る現金(CF)、返済の安全度(返済比率)、そしてその物件が生涯で生み出す価値(LTV)の3つ。この3つを押さえれば、利回りの数字に振り回されずに物件と管理会社を見極められます。

なぜ「表面利回り」だけでは危険なのか

表面利回りは、管理の質次第で実質利回りが大きく乖離します。

管理の実態利回りへの影響
共用部の清掃・管理が行き届いていない内見時の印象が悪化し、空室期間が伸びる
退去時の原状回復をすべて外注費用がかさみ、次の入居までの期間も伸びる
結果購入時の「表面利回り」と、実際に手元に残る「実質利回り」が乖離する

つまり利回りは、良い管理をしていれば維持でき、悪い管理をしていれば下がっていく「成績表」のようなものです。原因ではなく結果として見るべき数字です。管理手数料5%のところは入退去の契約手続き、退去時の原状回復の業者手配(最短でも2ヶ月の空室放置)だけを行います。共用部の清掃や空室期間を短くしようとする努力はコストになるのであまり行いません。

大家が本当に見るべき3つの指標

指標意味見るべきポイント
CF(キャッシュフロー)家賃収入から経費・ローン返済を差し引いて手元に残る現金プラスであることが絶対条件。赤字は継続不可能
返済比率年間ローン返済額 ÷ 年間実質収入(経費控除後)高いほど資金繰りの余裕がなく、空室や金利上昇に弱い
LTV(Life Time Value)建物の残存寿命(年) × 年間収益 = その物件が生涯で生み出す総収益数字が大きいほど、物件の本当の価値が高い。「寿命」「年間収益」どちらを伸ばしても向上する

表面利回りが同じ8%でも、この3つの数字次第で「安全な投資」にも「危険な投資」にもなります。

CF(キャッシュフロー)は、月々の大家の手元に残る金額です。これがマイナスでは、建物を維持することはできません。
CFがプラスでも収入と返済が同じ金額では、急な修繕が発生した際に家賃収入から対応することができなくなります。
その際に重要な指標が返済比率です。
家賃収入が月100万円で、返済が月70万円なら返済比率は70%になります。
理想の考え方として、残りの30万円のうち、10万円は修繕費用として残しておき、5万円は金利変動を想定した費用として考えておけば安心です。
あくまで理想なので、状況によって事業戦略は変わります。
その人に合ったの事業計画を提案させていただきます。

LTVについては後述します。

【参考】管理方式によるオーナー受取りの違い

管理方式オーナー受取りの目安(参考値)特徴
サブリース(家賃保証)型相場賃料の70〜90%程度空室でも一定額が保証される一方、保証のために家賃を相場より低く設定する傾向がある。安定収益だが、収益性が低い
一般的な管理委託型家賃収入の95%程度(管理料5%が目安)手数料率は低いが、空室はそのままオーナーの減収に。管理会社が積極的に収益を伸ばす動機は必ずしも強くない
成果配分型実収入の90%(手数料10%)手数料率だけ見れば管理委託型より高く見えるが、家賃・入居率を上げるほど当社の利益にもなる設計

※上記は業界で共有されている手数料相場から算出した目安の参考値で、法律や公的統計に基づく確定値ではありません。物件条件や契約内容によって変動します。手数料率が低くても、実際の家賃設定や入居率次第で手取りは大きく変わるため、重要なのは料率そのものより、実際に手元に残る金額です。

この成果配分型の管理会社はあまりありません。実力勝負で周辺の物件と真っ向から勝負することになるので、よほど維持管理に自信がないとできないからです。

【実例】管理を変えただけで、収益が2倍になった物件

立川エリアにある、2007年築・21戸の共同住宅。最寄駅からは徒歩20分と距離があるという、決して好条件とは言えない物件です。

切替前(大手の家賃保証型)切替後(弊社管理)
家賃設定相場より低め相場より高め
管理の質低い高い
月間収益約120万円約240万円
入居率相場より安いためほぼ100%相場以上の家賃にしてもほぼ100%を維持

注目してほしいのは、入居率は家賃保証の時代からすでにほぼ100%だったという点です。つまり「部屋が埋まっているかどうか」ではなく、「その部屋にいくらの家賃がついているか」こそが収益を左右していました。駅から遠いという立地のハンデを抱えながら、家賃を適正化しただけで収益は当時の約2倍になったのです。

※これは個別の管理実績であり、すべての物件で同様の成果を保証するものではありません。

この差を10年間続けると

| 管理方式 | 募集家賃(月・満室想定) | 空室率 | 実質収入(管理費・空室控除後) | 10年累計(試算) |
|—|—|—|—|—|—|—|
| サブリース(家賃保証)型 | 約150万円(相場以下) | 約5% | 約120万円(管理費20%) | 約1億4,400万円 |
| 一般的な管理委託型(手数料5%) | 約230万円(相場) | 約15% | 約186万円(管理費5%) | 約2億2,300万円 |
| 当社(成果配分型) | 約267万円(相場以上) | 約2% | 約240万円(管理費10%) | 約2億8,800万円 |

空室率は、部屋が空き続けていて、申込がない状態をイメージしがちですが、突き詰めると退去してから次の入居までの期間になります。
そのため、退去してから原状回復を早急に行い、募集をかけて申込を早急にもらうスピーディーな体制が空室期間の短縮につながります。

この表では、21戸のマンションを想定しているため、年間で2ヶ月の空室期間があると、空室率は約1%になります。

なぜここまで差が出るのか。「家賃保証」と「成果配分」の構造の違い

家賃保証(サブリース)は、管理会社があらかじめ決めた保証額さえオーナーに払えば成立する仕組みです。管理会社にとっては、入居率を高く見せるために相場より低い家賃で早く埋めてしまう方が、リスクも手間も少なくて済みます。

私たちは家賃保証ではなく、実際の収入の90%をそのままオーナーに還元する成果配分型で運営しています。家賃を適正に保ち、空室を埋めるほど、オーナーの収益が上がると同時に私たちの利益にもなる。オーナーと私たちの利害が一致した設計だからこそ、無理に家賃を下げる理由がありません。

手数料の安さだけを打ち出す一般的な管理委託型にも、別の落とし穴があります。手数料を抑える分、共用部の清掃頻度や外壁・設備点検が簡素化されているケースが少なくありません。退去時の原状回復に時間とお金がかかれば、その分空室期間が伸び、結局は実収入が目減りします。冒頭で触れた「表面利回りと実質利回りの乖離」は、まさにこの管理の質の差から生まれています。

「耐用年数=建物の寿命」ではない

融資期間は耐用年数に合わせて設定されるのが一般的ですが、ローンを完済すれば、その後は家賃がまるまる手取りになります。本当に重要なのは、建物としての寿命をどこまで延ばせるかということ。そして、借入期間中にどれだけ安定した収入を作れるかは、市場分析・入居率・日々の運用方法次第です。

この「建物の寿命」と「年間収益」を掛け合わせたものが、先ほどのLTV(Life Time Value=生涯収益)です。寿命を延ばすこと、そして年間収益を伸ばすこと。このLTVを最大化することこそ、私たちが最も力を入れている領域です。

築年数が経つと、建物のあちこちで不具合が生じます。維持管理費用が発生します。
築年数が浅い段階から外観チェックや防水処理を定期的に行うことで、将来的なコストを抑えることができます。

私たちの実績

管理戸数入居率家賃回収率保有資格
199戸99.5%100%宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士

オーナー様への収益最大化はもちろん、相続や建て替えのご相談にも親身に対応しています。

よくある質問

Q. 返済比率は何%くらいが目安ですか?
A. 当社では70%以下を推奨しています。ただし、すでに土地を保有しているか、土地から新たに購入するかによって無理のない水準は変わるため、最終的には物件ごとにシミュレーションしてお伝えしています。

Q. LTV(生涯収益)はどうすれば伸ばせますか?
A. LTVを伸ばすには、建物寿命を延ばすことと年間収益を延ばすことが重要です。建物の異変にいち早き、早急に対応することが気がつくことが建物寿命につながります。年間収益を伸ばすには、空室期間を短くするために、退去から原状回復完了までの期間を短くする、市場調査に基づいて適切な家賃を設定する、いち早く募集する、集客力を持って早急に申込をもらう。私たちが最も力を入れている領域でもあります。

Q. 家賃保証(サブリース)と何が違うのですか?
A. 家賃保証は管理会社が固定額を払う仕組みのため、管理会社がオーナーの収益を積極的に上げるメリットが働きにくい構造です。私たちは実収入の90%を還元する成果配分型のため、オーナーの収益向上がそのまま私たちの利益になります。

Q. 利回りは見なくていいのですか?
A. 見るべき指標ではありますが、判断の中心には向きません。利回りは管理の結果を映す数字であり、購入前後で自分がコントロールできるのはCF・返済比率・LTVです。

まとめ:そんな管理会社に、任せてみませんか?

利回りの高さに惑わされず、CF・返済比率・LTVという「本質的な3つの数字」で物件と向き合う。そして、その数字を実際に良くしていけるかどうかは、管理会社の姿勢ひとつで大きく変わります。ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。


参考文献